令和6年9月19日(木)/令和6年9月26日(木)
令和6年度 褥瘡勉強会をおこないました。
今回の勉強会では、外部講師の方を招いての褥瘡予防の勉強会をおこないました。
まずは、ガイド本を使い基本的な部分から解説をおこないました。褥瘡ができるメカニズムを学び、ケープクッションを使用してのポジショニングの勉強をおこないました。
〇 皮膚の構造と役割 〇
皮膚は身体の表面全体を覆っており、体重の約16%の重量を占めています。表皮は外側から「角質層」「顆粒層」「有棘層」「基底層」の4種で構成されています。皮膚の役割は様々ありますが最も重要な役割は「バリアー機能」です。対外からの異物の侵入や攻撃から体を守り、体内から水分が蒸発するのを防いでおります。
〇 褥瘡の定義 〇
身体に加わった外力は骨と皮膚表層の間の軟部組織の血液を低下させ、停止させます。この状況が一定時間持続されると褥瘡になります。褥瘡の発生は、外力(圧迫・ずれ・摩擦)と時間が原因となりますが、他の原因としてマイクロクライメイト(外力へ影響を与える新しい褥瘡発生の外的要因)というものがあります。皮膚局所の温度・湿度と定義され圧迫・ずれ・摩擦へ影響を与える要因として注目されています。
〇 褥瘡はどんなところにできやすいか 〇
骨の出ているところにおこりやすくなります。特に発生の多い仙骨部には体重の約44%という大きな重さがかかります。側臥位では、仙骨部の他に、踵骨部・肘頭部・肩甲骨部・後頭部に発生しやすいです。側臥位では、下腿外側・膝関節部・大転子部・腸骨部・肩峰突起部・耳介に発生しやすいです。これらの部位に外力が長時間かからないようにするには、①適切な体位変換②ポジショニング③体圧分散式マットレスの選択が必要です。
〇 車イスで褥瘡ができやすいところ 〇
身体が車イスと接触している所に大きな外力が生じていると褥瘡の発生につながります。背中、坐骨・尾骨・仙骨・大転子、膝・下腿、踵の部分が特に発生がしやすいです。防ぐには、外力を小さくすることや、座る時間を短くすること、姿勢交換をすることが大切です。
ポジショニングの研修の様子です…